第三者委員会報告書 第5章 令和7年兵庫県知事選挙事前運動

第三者委員会報告書 第5章 第三者委員会

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当ページには、告発文書の内容の真偽を確認する「文書問題に関する第三者調査委員会」が2025/3/19に公表した調査報告書の、「第5章 令和7年兵庫県知事選挙事前運動」について文字起こしを掲載しています。

当報告書の全容は、以下リンク先を参照ください。

青文字やカッコ書きの人名・地名等は、当ブログ管理人が推測で補った箇所です。

文字起こしにOCRを利用しています。誤認識は目視確認で修正していますが、修正漏れもあると思います。気づかれた方は、XのDM等でご連絡いただければ、適宜修正します。

調査報告書(文字起こし) 第5章

第5章 本件文書に記載された事項3の調査結果

―令和7年に実施予定であった兵庫県知事選挙の事前運動をめぐる問題について―

第1 本件文書の記載

1 記載内容(以下、原文のまま引用)

③ 選挙投票依頼行脚

令和5年下半期から齋藤元彦兵庫県知事は、次回知事選挙時の自分への投票依頼を始めている。産業界についてはD(原田剛治産業労働部長)が随行。

具体的には、令和6年2月13日に但馬地域の商工会、2月16日にb(龍野)商工会議所へ出向き、投票依頼したことを確認している。その他の市町の商工会議所、商工会へも働き掛けを行っている様子。

○公職選挙法違反、地方公務員法違反

2 趣旨

本件文書が指摘する問題は、齋藤知事やD(原田)氏が令和7年に実施される予定であった兵庫県知事選挙について、商工会や商工会議所を訪問して齋藤知事への投票を依頼するなどの働き掛けをしたことが、公職選挙法や地方公務員法に違反するという趣旨であると解されるので、これらの点につき調査を行った。

第2 事実認定

齋藤知事は、令和6年2月から同年6月までの間、産業労働部長であるD(原田)氏らを随行させ、次のとおり、兵庫県内の商工会及び商工会議所を訪問した。

(1) 令和6年2月13日 f市商工会

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会の会長と副会長2名が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の商工関係の予算や事業、特に若者支援施策について説明した。

(2) 令和6年2月13日 g市商工会

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会の会長及び副会長2名が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の商工関係の予算や事業、特に高校生対象の武者修行事業について説明した。

(3) 令和6年2月16日 b(龍野)商工会議所

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会議所の会頭、専務理事代行兼事務局長及び中小企業相談所長が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の予算や主要事業について説明し、その後、同商工会議所の会頭らと主要事業について意見交換をした。

(4) 令和6年2月16日 b(龍野)商工会議所青年部

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会議所青年部の会長、副会長2名、理事4名及び前会長並びに同商工会議所の専務理事代行兼事務局長が応対した。齋藤知事らは、皮革製品のアンテナショップを案内されて視察した後、同地域の特産品であるレザーのブランド戦略やZ世代活躍の進め方等について意見交換をした。

(5) 令和6年3月8日 c商工会

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会の会長及び副会長2名が応対した。齋藤知事らは、産業労働部の施策について説明し、その後、同商工会の会長らと意見交換をした。

(6) 令和6年3月8日 c商工会青年部

齋藤知事とD(原田)氏が来訪し、同商工会青年部の支部長、理事6名及び会計3名が応対した。齋藤知事らは、産業労働部の施策について説明し、その後、同商工会青年部の支部長らと意見交換をした。

(7) 令和6年4月3日 d商工会議所青年部

齋藤知事、D(原田)氏、産業労働部次長及び同部地域経済課長が来訪し、同商工会議所青年部の会長、副会長2名、総務・企画委員長及び開発委員長並びに同商工会議所の専務理事及び事務局長が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の若者世代に対する施策を説明し、同商工会議所青年部の会長らは、同施策に対する意見を陳述した。

(8) 令和6年4月3日 d商工会議所

齋藤知事、D(原田)氏、産業労働部次長及び同部地域経済課長が来訪し、同商工会議所の会頭、副会頭2名、卸商業部会長、工業部会長、専務理事及び事務局長が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の重点施策を説明し、同商工会議所の会頭らは、豊岡地域の景況及び県政に対する意見・要望を陳述した。

(9) 令和6年6月3日 e商工会議所

齋藤知事、D(原田)氏及び産業労働部地域経済課長が来訪し、同商工会議所の会頭、副会頭3名及び専務理事代理兼事務局長が応対した。齋藤知事らは、令和6年度の重要政策の取組等を、同商工会議所の会頭は、淡路の地域経済の現状等をそれぞれ説明し、その後、意見交換をした。

2 

以上のとおり、齋藤知事とD(原田)氏らが兵庫県内各地の商工会議所及び商工会を訪問した主要な目的は、令和6年度の予算や重点施策について説明し、理解と支持を求めるとともに、施策に対する意見・要望や各地域の経済等の状況を聴取して把握することにあった。

各訪問の際、齋藤知事らが令和7年に実施される予定であった兵庫県知事選挙において齋藤知事への支援や投票を依頼するような言動をした事実については、関係資料を精査したほか、各訪問先に対する書面による照会、齋藤知事及びD(原田)氏からの事情聴取など本調査委員会においてすることができる調査を尽くしたが、それを認めるに足りる証拠等はなかった。

第3 評価

以上のとおり、本調査委員会の調査においては、本件文書が指摘するような齋藤知事らが令和7年に実施される予定であった兵庫県知事選挙に向け、兵庫県内各地の商工会議所及び商工会を訪問し、同選挙において齋藤知事への投票を依頼するなどの働き掛けをした事実を認めることはできなかった。

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