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2024/9/5の百条委員会理事会の議事録は、正式には公開されていません。
みみさん(@jpjpjpkjpjpjp)が情報公開請求し、議事録をnoteで公開しているので、当ページに文字起こしを掲載します。
みみさんのnoteはこちら。

2024/9/5(朝)百条委員会理事会の内容
要約
- 出頭予定だった井ノ本前総務部長が不出頭となることについて、後日対応を協議することとなった。
- 片山元副知事より証人尋問の撮影等について配慮を求める申入れがあったが、改めて対応することとはしないこととなった。
- 証人尋問における委員のスタンスについて、「パワハラがあったのではないか」などと疑って質問する立場に偏らず、反対の立場も要る旨、法的アドバイザーから提言があった。
議事録
開会(午前9時29分)
1 承認の不出頭について
このことについて、委員長から発言がなされ、事務局の説明を聴取した後、委員長発言の概要のとおりとすることに決した。
(奥谷謙一委員長発言の概要)
本日証人として出頭を求めていた兵庫県総務部付井ノ本知明氏について、9月4日、議長あて、安全面への懸念及び心身の不調のため出頭できないとの申出があり、議長より委員長にこの旨の通知があった。
このような状況から、井ノ本氏の不出頭についてはやむを得ないものとして認めることとし、井ノ本氏に証言を求めることについては、今後の病状にもよるが、取扱について後日改めて協議することとしたい。
2 証人からの申入れについて
このことについて、委員長から発言がなされ、事務局の説明を聴取した後、委員長発言の概要のとおりとすることに決した。
(奥谷謙一委員長発言の概要)
9月6日委員会に出頭する元兵庫県副知事片山安孝氏より、証人尋問の撮影等について配慮を求める旨、申入れがあった。
私としては、片山氏については、既に副知事を退任されているが、在任中には文書問題に大きく関与しており、県民に対する思い説明責任があることから、委員会で決定したとおり、前方からの撮影も含む全面公開での取扱のまま行いたいので、本申入れに対しては、特に改めて対応することとはせずに、当初予定の取扱のとおりとしたい。
3 その他
(主な発言)
〇委員長 奥谷謙一
これまでの尋問を見られて、丸山法的アドバイザーからご意見やお気づきの点があれば、コメントをお願いする。
〇法的アドバイザー 丸山毅
私は8月23日午前と30日終日、臨席して聞かせていただいた。
特に、知事の証人尋問について、委員の皆さんのスタイルが随分変わった感じがした。知事に対する尋問では、前提となる事実関係・事情や委員自身の考えを述べられて、知事はどう思われるかと回答を求めるスタイルが多かったように感じた。委員方が議場でされているスタイルを踏襲され、特に、相手がいつも議場で対峙されている知事だったので、そうなりがちだったのかもしれない。
この委員会のテーマとしては、告発文に挙げられていた7項目について、事実関係の有無を調査するのが課題であると私は理解している。この事実関係の有無を確定するにはどうしたらいいか。客観的証拠や第三者の証言などが少ない事件であるため、どうしても当事者が認めている限度で事実を認定していくことが、恐らく中心になってくると予想している。
そうなると、事実認定をする上では。尋問することで把握できるが、後に議事録や尋問調書を見て、この供述のどの部分が一致しているか拾っていかなければならない。意見を求めると事実関係が拾いにくくなり、後の事実認定が大変な作業になる。意見を聞いてはいけないとよく言われるが、絶対にいけないというわけではなく、意見を聞かざるを得ないという部分もある。特に、これまでのテーマだったパワハラであれば、業務上必要だったかどうか、社会通念上、相当性を超えていたかどうかなど、どうしても評価が入ってくるので、評価を聞かざるを得ない。法廷であれば、我々はさらにその評価の根拠の根拠となるところを聞いていき、業務上必要となれば、ではそのような業務なのか、業務目的は何なのか、どういう指導をされたのか、その指導をやったら目的はどうやって達成されるのかという形で、更に細かく分析して聞くのが法廷でのスタイルなので、ご参考にしていただければと思う。
また、気が付いた点として、別の観点から言うと、パワハラの問題について、パワハラがあったおいう観点からの質問が多かった。パワハラがあったのではないかと疑って質問する立場・観点と、パワハラは本当はなかったのではないかと疑って質問する観点と、両方要るのではないかと考えている。例えば、パワハラされたという方に対しては本当にそうなのか、少しオーバーにおっしゃっているのではないか。あるいは、当初の記憶から記憶が変わってきているのではないか。そういう観点からの質問があってもよい。
だから、プラス・マイナス両方の側面から質問が出ていれば、後々の事実認定がやりやすいのではないかと感じた。特に、百条委員会は中立の立場であると私は勝手に考えており、中立の立場であれば、役割分担をされて両方の立場から聞いてもいいのではないかと思った。
〇委員長 奥谷謙一
そういったアドバイスも踏まえながら、また尋問に挑んでいただきたいと思う。
私から1点お尋ねする。公明党の越田委員の質問で、「その法的責任があるんじゃないですか。いかがですか。」という質問に対して、「コメントを差し控えます。」との回答であった。私の考えでは、委員は知事の意見や認識をお聞きになっていたので、事実関係の証言を拒否しているわけではないということで進行を流したが、この認識について、丸山法的アドバイザーの観点ではいかがか。
〇法的アドバイザー 丸山毅
私もこのコメントを差し控えますとおっしゃっていたのは覚えている。意見を求められたが、意見はないという趣旨か、あるいは、意見を求める質問はやめてくださいという趣旨で言われたのか、どちらにしても意見なので、回答がなくても仕方がないと思いながら聞いていた。
質問者において、そのような発言が返ってきたら、そういう趣旨ではなく、私はこういう事実関係が聞きたいということをもう一回、問い直されてもいいのではないか。
〇委員長 奥谷謙一
委員もそのような疑義があれば、随時確認いただきたいと思うので、よろしくお願いする。
なお、先ほどの丸山法的アドバイザーのコメントについては、理事から各委員へ伝えていただきたい。
〇庄本えつこオブザーバー
井ノ本氏について、病状がよくなれば改めて証人尋問するのか。
〇委員長 奥谷謙一
そのように考えている。
〇竹内英明理事
診断書によると、●●●●●●●●●●●●●●●●●●とあるが、この間の証人尋問はできないということか。
〇委員長 奥谷謙一
随時請求はしたいと思っている。
〇竹内英明理事
診断内容が続いていたら、難しいのではないか。
〇委員長 奥谷謙一
そうである。ただ、例えば、裁判で陳述書をつくるときにはヒアリングして作ると思うが、そのような証人尋問以外の方法を模索している。丸山法的アドバイザーに協力いただきながら、考えたいと思っている。井ノ本氏の話を聞かないと、真相解明はできないと思う。
〇丸尾まきオブザーバー
井ノ本氏の場合は、出てくることが難しければ、例えば、Zoomといった選択肢もあると思う。
丸山法的アドバイザーに理事会前にお尋ねした件で、元西播磨県民局長の懲戒処分の内容が細かく分かれており、幾つかの事例があって3カ月の停職処分となっているが、証人尋問の際に、個別の内容を出してもいいかお聞きしたところ、もう少し抽象的な聞き方をしたほうがいいとの回答をいただいた。この情報の取扱について、どこまで出せるのか疑問としてある。
〇委員長 奥谷謙一
プライバシーに触れるところ、名前などは無理である。
〇丸尾まきオブザーバー
元西播磨県民局長の懲戒処分の根拠についての資料だったと思うが、それぞれの判断があって、合計の3カ月の停職である。この個別の処分を紹介してもいいのかどうか。丸山法的アドバイザーからもオブラートに包んだほうがいいかもしれないという話はいただいた。
〇富山恵二理事
それは、元西播磨県民局長の懲戒処分の取り消し、名誉の回復につながると思うが、調査の過程で処分の話は出てくるものの、百条委員会はこの文書に整合性があるかどうかを審議するところである。百条委員会が処分の是非だけを議論するのは気を付けた方がいい。
〇丸尾まきオブザーバー
それについては、そのとおりである。ただ、公益通報という大きなくくりなので、かなり幅広い質疑になると思う。
〇富山恵二理事
公益通報についての議論は全く問題ないと私は理解している。
〇委員長 奥谷謙一
処分に至る手続の議論はあるが、元県民局長に対する具体的な内容は関係がない。県がどのような対応を取ってきたのかというのが大事なところだと思う。判断は丸尾オブザーバーに任せる。
閉会(午前9時44分)