2024/11/25 第13回百条委員会の概要
要約
- 予定されていた斎藤元彦証人への尋問は、斎藤氏が知事選挙で勝利したことにより、公務(全国知事会)とスケジュールが重なったため、次回以降に持ち越しとなった。
- 竹内元委員の辞職に伴い、後任の百条委員が北上あきひと委員に決まったことが報告された。また、後任の百条委理事には上野英一委員が指名された。
- 稲木宏光元財務部長への証人尋問が行われた。
- 「中小企業経営改善・成長力強化支援事業」の補助金が1億円から4億円に増額された経緯について証言。阪神・オリックス優勝パレード協賛金との関連は確認できず。
- 元県民局長が2024/4/4に行った内部公益通報について、7月には纏まっていた調査結果・是正措置を公表しなかったことの経緯について証言。
- 外部公益通報については財務部の所管ではないとの認識。
- その他、匿名の証人2名への証人尋問が行われた。
議題
議題 | 内容・証人 | |
---|---|---|
1 | 協議 | 委員の選任等について |
2 | 協議 | 証人の欠席について |
3 | 証人尋問 | 証人A・B(非公開)(公益通報者保護・知事選挙等) |
4 | 証人尋問 | 稲木宏光元財務部長 |
資料
2024/11/25 第13回百条委員会の内容
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議事録(公式PDFファイル)
議事録(文字起こし)
開会(午前9時45分)
1 委員の選任等について
このことについて、委員長から発言がなされ、全員異議なく、委員長発言の概要のとおりとすることに決した。
○奥谷謙一委員長発言の概要
去る11月18日付で、竹内委員が議員辞職されたことに伴い、その後任者に、11月22日付をもって、北上あきひと委員が選任されたので、報告する。
また、理事であった竹内委員の辞職に伴い理事を1名補充選任したいと考える。理事の選任については、先例等を考慮し、委員長にて上野英一委員を指名する。
2 証人の欠席について
このことについて、委員長から報告がなされた。
○奥谷謙一委員長発言の概要
本日は証人として、齋藤元彦兵庫県知事の出席を求めていたが、11月20日付、議長あて、重要な公務のため欠席する旨の届出があり、議長より委員長にこの旨の通知があった。
本日の齋藤知事の欠席については、正当な理由があると認められるので、了承願う。
3 本日の証人尋問の進め方について
このことについて諮ったところ、全員異議なく、委員長発言の概要のとおり進めることに決した。
○奥谷謙一委員長発言の概要
本日は、3名の証人尋問を行う。
各証人に対して、宣誓及び人定尋問を行った後、直ちに委員のほうから個別尋問を、必要があれば委員長から尋問を行う。
また、委員各位から提出いただいた尋問希望項目申出書をもとに、委員長において、証人尋問の時間配分について調整したので、確認願う。
時間配分については、あくまで会派ごとに割り振った目安である。各会派におかれては、持ち時間を使い切らずに早めに終わっても結構である。持ち時間を超過する場合には、委員長から注意する。
午前の証人1名は尋問時間が1時間30分、午後の証人2名は尋問時間が50分に達するまで、残時間について、委員1人当たり5分以内を原則として追加尋問を認めたい。なお、これまでの尋問を踏まえ、誘導尋問や意見・感想を求めるような尋問にならないよう、委員自らの意見表明で限られた時間の多くを費やすことがないよう、留意願う。
続いて、証人の補助者である弁護士の同席及びメモ等の資料の持込みについてである。
証人から許可願の申出が提出されているが、それぞれの申出のとおり許可する。
4 証人尋問
○委員長 奥谷謙一
それでは、10時まで暫時休憩で、10時再開といたします。
休憩(午前9時50分)
再開(午前10時0分)
(以下、秘密会に入る。)
休憩(午後1時50分)
再開(午後2時10分)
稲木宏光元財務部長
○委員長 奥谷謙一
それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
証人尋問に入る前に、皆様にお伝えいたします。
委員各位、傍聴の皆様、報道機関、また、稲木証人におかれましては、公開Aの証人尋問は録音、撮影ができませんので、ご留意をお願いいたします。
また、今回、公開対象となりますので、委員の皆様は秘密会の証人の職・氏名は言わないように気を付けてください。
それでは、証人尋問に入ります。
稲木宏光証人におかれましては、お忙しい中、ご出席をいただきまして、ありがとうございます。委員会を代表しまして、御礼申し上げます。また、本委員会の調査のため、ご協力いただきますようによろしくお願い申し上げます。
証言を求める前に、証人に申し上げます。証人は、原則として、お手元に配付の留意事項に記載の場合以外、証言を拒むことや証言を求める場合の宣誓について拒むことができません。もし、これらの正当な理由がなく証言を拒んだときは、禁錮または罰金に処せられ、また、虚偽の陳述をしたときは、禁錮に処せられることになる場合がありますので、ご承知おきください。
それでは、法律の定めるところにより、証人に宣誓を求めます。
傍聴の方、報道関係の方も含めまして、全員ご起立をお願いいたします。
(全員起立)
それでは、証人は宣誓書の朗読をお願いいたします。
○証人 稲木宏光
宣誓書。
良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、また、何事も付け加えないことを誓います。
令和6年11月25日。稲木宏光、
○委員長 奥谷謙一
それでは、着席をお願いいたします。
(全員着席)
証人は、宣誓書に署名をお願いします。
(証人 宣誓書に署名)
それでは、証言に当たっての留意事項はお手元配付のとおりですので、ご確認願います。
委員各位に申し上げます。
事前に証人に通知いたしております証言を求める事項について、証人より証言を求めるものです。証人の人権に配慮されるとともに、円滑な議事進行にご協力をお願いいたします。
これより稲木宏光証人から証言を求めます。
まず、私のほうから所要の事項をお尋ねしたいと思います。証言の際は着席のままで結構でございます。
まず初めに、人定尋問ですが、稲木宏光さんで間違いないでしょうか。
○証人 稲木宏光
はい、間違いありません。
○委員長 奥谷謙一
次に、住所、職業、生年月日については、事前にご記入いただきました確認事項記入表のとおりで間違いありませんでしょうか。
○証人 稲木宏光
はい、ございません。
○委員長 奥谷謙一
それでは、各委員から個別尋問を行います。
それでは、自民党からお願いします。
○長岡壯壽委員
よろしくお願いいたします。
優勝パレードについてお聞きします。中小企業経営改善・成長力強化支援事業の第三弾、令和5年12月補正の4億円についてです。当初1億円から3億7,500万円の増額がされて、4億円に打ち出しを強められて、このときにどのような説明を受けられ、どのような指示をしたかについて分かればと思っています。
それで、時系列的に尋問をさせていただきます。あなたが財務部長のとき、中小企業経営改善・成長力強化支援事業の第3弾、令和5年12月補正の4億円、当初11月9日は、産業労働部は財務部財政課に算出根拠をもって1億円の予算案で提出されています。この予算案、当初1億円の金額、そしてその算出根拠について財務部長としてのご認識はもちろんお持ちですね。
○証人 稲木宏光
はい。
○長岡壯壽委員
そして11月14日、5日後です。補正項目知事協議で、知事に1億円で説明がなされています。このときはご同席されましたか。
○証人 稲木宏光
同席していたと思います。
○長岡壯壽委員
そして2日後、11月16日に補正項目の片山副知事への報告で、補助金の増額が財政課に指示されています。財源の確保ができれば、1億円から4億円の増額と、これが指示されています。この場には同席されましたか。
○証人 稲木宏光
していません。
○長岡壯壽委員
そうすると、片山副知事から財政課に4億円の増額指示が出て、財政課が産業労働部に事業の再設計をするように指示を出しています。この経緯で、あなたは財政課から説明を受けられましたか。
○証人 稲木宏光
受けていないと思います。
○長岡壯壽委員
そうすると、増額の目的が、後ほど分かったんですけれども、ソフトランディングのためとか、金融機関のニーズが依然高いからという理由については聞かれていないということでよろしいですか。
○証人 稲木宏光
ちょっと補足をさせていただきますと、最初1億円という話がありましたのは、項目協議と申しまして、こういうことに取り組みますと、要求額はこの額ですというような協議が一旦なされました。そのあと、先生ご指摘のとおりの、副知事指示云々がありまして、その後、財務部長の査定、知事査定と移っていっております。ですので、財務部長の査定でいざ額を議論すると、査定ですので、そこになった段階では3億7,500万円になっておったと。そのタイミングで、すみません、ひょっとすると項目のときは1億円だったんだけれども、こうこうこういう理由で3億何がしになったというご説明はあったかもしれませんけれども、ちょっと私は、すみません、直接的には記憶に残っていません。
○長岡壯壽委員
それで11月21日、知事は3億7,500万円を4億円に数字を丸めると、打ち出しを強めるためにと指示を出されています。この指示を出されたときには同席されましたか。
公式議事録では「1月21日」となっていたが、12月補正予算の話であることと1月21日が日曜日であることから、百条委員会報告書の「11月21日」が正当と判断し、修正。
○証人 稲木宏光
それはおりました。
○長岡壯壽委員
分かりました。そうすると、一連の動きで1億円が最後4億円になったと、これを受けて、算出根拠等最初あったものがこのように増額されていった経緯については何かご意見お持ちでしょうか。
○証人 稲木宏光
意見といいますか、結局のところは、それぞれ1億円のときはどこまで、3億7,500万円なり4億円であれば、どういう企業まで支援ができるということができるといいますか、そういう算定根拠でもって示しておるというところでございます。額が動くということ自体は、査定とかそういうものの中で動くということ自体はよくあることといいますか、議論の中で動いていくということはあることですので、額が大きいということは世間でご指摘されておるとおりかと思いますけれども、それ自体が、私のほうからどうこうと申し上げる立場にはないという状況でございます。
○長岡壯壽委員
分かりました。私は以上で。
○委員長 奥谷謙一
よろしいですか。
○富山恵二委員
稲木さんについては、私のほうからも改めて、大変お忙しい中、委員会の調査解明にご協力いただいてありがとうございます。
ちょっと私のほうは、今ずっと議論の中で公益通報の関係もありますので、ちょっと県の内部のほうの担当をされていた財務部長やった当時のことというのか、その辺についてお尋ねしたいと思います。これなぜ今日聞くかといいましたら、3月に元県民局長からされた文書と、それと兵庫県自体が職員に対する公益通報制度、これが何か私のほうでも混同してしまうというのか、ちょっと整理をさせていただきたいなということで、特に兵庫県の公益通報制度についてお尋ねを今日はさせていただこうかなと思います。
それで、一般に、そもそも兵庫県の公益通報制度というのは、これが届けられたとかそういったことが分かるものなんですか。
○証人 稲木宏光
私どもからは開示はしておりませんので、分からないというのが標準であろうと思います。
○富山恵二委員
分かりました。ありがとうございます。
そしたら、今、4月4日に公益通報がなされているとかいう話がよく、それが前面に出ているんですが、これは本来は分からないはずがなぜ、4月4日に公益通報がなされたというのが表に出た原因は何ですか。
○証人 稲木宏光
まず、私どもから通報者の方が公益通報をしたということは積極的にはお伝えしたことはございません。今回の場合ですと、告発者というか通報者の方が、恐らく報道機関、一部の報道機関ではないかと思われますが、自ら通報したというようなことを開示するというか、おっしゃったというか、そうした記事は私拝見したことがありますので、そういったことをされたのではないかというふうに思います。
○富山恵二委員
ありがとうございます。そしたら、該当の方が自ら4月4日に職員ができる内部の公益通報制度も活用したということが類推されるということで、私もそれを理解したいと思います。
そしたら、4月4日になされた内部の公益通報制度というのは、基本的には誰か中身とかそういったことを知り得ることができる人っているんですか。
○証人 稲木宏光
これは調査の窓口と最低限調査に携わらないといけなくなった人間、この者には、最低限自らの関係に必要な部分のみは把握した上で対応していくということになりますけれども、それ以外は外には出ていないということかと思います。
○富山恵二委員
分かりました。外には出ないという理解でいいんですね。
○証人 稲木宏光
はい。
○富山恵二委員
ありがとうございます。
県の公益通報制度のお知らせというのか、ちょっと見せていただいたら、今、稲木さんがおっしゃったように、基本的には、職員からそういうことの届出があれば、実名、匿名を問わず受け付けておると。ただし、通報者が不利益を受けることがないように十分留意する、これが基本だから、それは基本的には中身については全く漏れないから職員も安心してできる制度、この制度についてはまだまだ、今から今回の件で改善の余地があるというようなこともお聞きはしていますが、その基本認識でよろしいんですね。
○証人 稲木宏光
はい。
○富山恵二委員
ありがとうございます。
そしたら、当然その中身についてやっぱり精査、担当部署、そのとき所管の部長であられたと思うんですけど、中身について、これは問題があるよねとか、いやこれはもう全く本人が言われてるのと関係ないよねという二つが、やはり当然精査すれば出てくると思うんですが、それの扱いというのは、基本的にはもう我々も知ることはできないんですよね。
○証人 稲木宏光
はい。今回どういう具体に通報があった云々は、制度上お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
一般論として申し上げますけれども、私どもの公益通報の制度は、なるべく幅広くといいますか、通報者の立場に立ってというか、制度の趣旨からしても、明らかにもう調査も何もできないような様態で通報が来ていると、すなわちよく分からない一般論的な批判のようなものが書いてあって、例えば、名前も全く分からないとかそういうもの以外は受理をして、調査をしていくというのが基本的な方針というか、そういうもとでやっておるというところでございます。
○富山恵二委員
そしたら、その結果は本人のほうには返るんですね。氏名が分かれば。
○証人 稲木宏光
通報の措置を行った場合は、そのものを返すというルールになっています。
○富山恵二委員
ありがとうございます。そしたら、今までの稲木さんの答弁から考えるんですけれども、実はSNS上で、この間、副委員長も否定されましたけど、百条委員会の委員長とか副委員長に、その方々が中身を知り得るというのはないですよね。あるんですか。
○証人 稲木宏光
原則そういったことはございません。ただ、今回につきましてですけれども、非常に県民の興味関心が大変高くて、私どももいろいろな問合せを受けていたということがございますので、通報の中身云々というよりも、是正措置等を行うことが見込まれる事項に絞り込んだ上での公表というものの可能性を検討していたことがございます。これは、県の要綱上、是正措置等の対応を行ったもののうち、県民に信頼される県政を推進する上で大きな影響があるものと重要なものについては公表ができるというような旨の規定がございますので、この規定、それから、今回の場合通報者の方が対外的に自ら通報されたということを、これは公表されたといいますか、そういうことを総合的に踏まえまして、制度の目的に照らして問題のないと考えられる範囲での公表を一時検討していたことがございまして、その検討の中身というものを重要事案の報告、公表ということですので、公務の円滑な遂行という意味でも関係各方面にご説明を申し上げるということがございますので、その一環でご説明を申し上げたということはございます。
ただ、通報内容の詳細がどうのこうのとかそういうことではなくて、あくまで是正措置の対応としてこういうものが見込まれるということと、その最低限の周辺の事項を公表を検討して、結果的にはやめましたけれども、そうした経緯はあったということでございます。
○富山恵二委員
ありがとうございます。そういう検討についていろいろ内部で議論をされていたということですね。ただ、それの重要事項というか、県政の今後についてその通報に基づいて何らかの形を、組織の襟を正すとか、問題点というのは、そうしたら明らかに、こういう公益通報があったからというただし書つきで公表するものなんですか。それともそれぞれの該当部署に、こういうことは気を付けなさいとか、それもこういう例はあまりないのかもしれませんが、その辺はどうなんですか。
○証人 稲木宏光
ちょっと事例というか、過去にあまり例はありませんし、先生ご指摘のとおり、制度上は公表しないということが基本ではございます。そういうものでございます。
○富山恵二委員
ありがとうございます。
そうしたらもう一つ、SNS上に、議員からそういうことを止められたとかいうことも記載があるんですけれども、止められたことは、事実はあるんですか、ないんですか。
○証人 稲木宏光
公表すべきでない、公表するなとかそういうことを止められたということはございません。
○富山恵二委員
ありがとうございます。それをお聞きして、これからも混同しないように仕分けして、しっかりと委員会を進めたいと思います。ありがとうございます。
○委員長 奥谷謙一
じゃあ、維新の会。
○増山誠委員
一般論としてお伺いしたいんですけれども、何か県が報道発表する際にレクを行うと思うんですが、レクの対象となる議員の名前というのは、部長が把握したり、部内で共有することはあるんでしょうか。
○証人 稲木宏光
重要事項であればそういうふうにしているのが一般的には多いと思います。
○増山誠委員
レクの内容と、レクを受けた相手の反応について記録というのは取っているんでしょうか。
○証人 稲木宏光
それはそれぞれですので、取っていたり取っていなかったりということかと思います。
○増山誠委員
レクを行った後に修正ですとか、方向を転換しようというような話の場合に部内で協議すると思うんですけれども、あまねく対象者の意見を含んだ議事録というのは取っているんでしょうか。
○証人 稲木宏光
そこまでは取っていないことが多いのではないかと思いますが、よく分かりません。
○増山誠委員
分かりました。
では、具体的にですね、4月4日に元西磨県民局長が内部公益通報を行いました。公益通報者としては異例のことですけれども、内部公益通報を行ったという事実を一部のマスコミの方に公表されたということがございます。この通報内容については、内部公益通報窓口を所管する財務部で携わっている何名かの職員しか知らないということでよろしかったですかね。
○証人 稲木宏光
通報があったという事実は、はい、そうです。
○増山誠委員
内容についても同じく。
○証人 稲木宏光
それは、そうです。
○増山誠委員
ということで、今現在もっても我々議員も県民もマスコミの皆さんも詳しい内容については知らないという状況がございます。ちょっと先ほどお話しの中でも、答えられないというような話もあったんですが、そもそも3月中に元西播磨県民局長が配布した文書と、4月4日に内部公益通報された文書は同一の内容だったかどうか、ちょっとお答えできるかどうか。
○証人 稲木宏光
内部通報制度の趣旨を踏まえまして、そのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○増山誠委員
分かりました。ということは、似た内容の部分があったかどうかについてもお答えできないということでよろしかったですかね。
○証人 稲木宏光
はい。
○増山誠委員
はい、分かりました。
そうすると、告発文書と内部通報された誰にもほぼ知られていない内容のものがあります。これ全く別のものの可能性もあり得ると思うんですが、そうなったときに処分をするに当たって、お互いに影響及ぼし合うということができないんじゃないかと思うんですけど、知事は内部通報の内容を知らないですよね。告発文がありますと、こっちの告発文について処分を下すに当たって、内部公益通報されている何らかの文書があるから処分できないよねというのは何か難しいような気がするんだけど、その辺はどうお考えになられますか。
○証人 稲木宏光
すいません、処分につきましては人事課の専管事項かと思いますので、私の口からはお答えはできません。
○増山誠委員
分かりました。ありがとうございます。
では、内部公益通報を人事当局が調査し、その結果と是正措置の内容を弁護士等で構成された第三者機関である公益通報委員会に伝えたということでよろしかったですかね。
○証人 稲木宏光
私どもが調査した内容を、すみません、もう一度お願いできますか。
○増山誠委員
全然別の話題になりますけれども、内部公益通報を人事当局が調査し、その結果と是正措置の内容を弁護士等で構成された第三者機関である公益通報委員会には伝えたというのは、これ稲木さんの。
○証人 稲木宏光
いえ、内部公益通報は財務部において調査をしますので。
○増山誠委員
財務部ですね。
○証人 稲木宏光
はい。人事課は調査は関わっていません。
○増山誠委員
分かりました。
○証人 稲木宏光
私どもが調査をした結果を第三者から成る公益通報委員会にご報告をしていったというその流れは正しい、ご認識は正しいです。
○増山誠委員
第三者機関の回答はどのようなものだったでしょうか。
○証人 稲木宏光
調査の、今回2回ほど委員会は開いております。一度目には、こういった通報があったので、こういった方に対してこういう形で調査をしますというようなご報告をいたしました。それに対してご意見をいただいて、若干、もう少しこうした調査をしたほうがいいんじゃないかとかそういうご助言もいただきました。その上でもう一度、これまでに2回という意味ですけれども開催しておりまして、2回目に開催したタイミングではそうした調査の結果等をご報告をいたしまして、考えられる是正措置の中身についてもご報告をいたしました。それに対しては、そうですかというか、ご了解をいただいたものというふうに思っております。
○増山誠委員
ということは、その回答を受けて記者発表を検討されていたということでよろしかったですかね。
○証人 稲木宏光
そうですね。
○増山誠委員
これはいつ頃の話でしょうか。
○証人 稲木宏光
7月のごく初旬だと思います。第2回目の検討会は7月4日に開催をいたしまして、その場には、こうした制度の趣旨に反しない範囲での、ちょっと原則とはずれますけれども、社会的な関心と、あと公務の信頼性をしっかり確保していくという意味でも最低限の事項を開示しようと思うというようなことも委員会のほうにはご報告をさせていただいたと思います。
○増山誠委員
それを事前に説明に行ったということですけれども、これ誰に対して説明を行ったのか、全て名前を教えていただけますでしょうか。
○証人 稲木宏光
百条委員会の委員長と副委員長、それから県議会の議長、議運委員長、あと、ちょっと全員かどうかは分かりませんけども、自由民主党の県会の執行部の先生方にはご説明を申し上げました。
○増山誠委員
その中で記者発表に対して否定的な意見を言っていた議員というのはいらっしゃいますでしょうか。
○証人 稲木宏光
そういう方はおられなかった、否定するような形の意見というのはなかったです。
○増山誠委員
どのような意見が出ましたでしょうかね。
○証人 稲木宏光
まず、これは内部の通報の話なのでコメントをしないといったような先生方もおられました。それから、開示をするべきだというような、開示をしたほうがいいんじゃないかというようなご意見もあったと思いますし、原則的に開示をしないということを開示しても大丈夫なのかというようなご見解もあったとは思います。ただ、最終的にはいずれの先生方も、執行部が考えることなのでこちらからどうこう、開示をしろとかするなとかそういうことではないというようなご反応だったと思います。
○増山誠委員
とすると、開示を記者発表しようということで部内で決められて、議員のほうに説明に行って、特に問題ないという意見だったけれども、その2日後ぐらいには、発表しないという決定に覆されているということは、その間どうしてこういう翻意があったのかちょっとご説明いただきたいんですが。
○証人 稲木宏光
当時、私どもの県庁組織、あるいは知事に対してというのもそうだと思いますけれども、大変様々な観点でのご批判を頂戴しておりました。その中でも、特に人事課が内部の調査を行って、それをもとに関係者の処分を行ったといいますか、そういうことで内部の調査について一切信用ができないというようなご主張というか、社会的なご批判というか、そういうものが報道ですとかインターネット上なんかで多数なされている状況でございました。
日々刻々取り巻く環境が変わっておりまして、私ども7月の頭に、やはり社会的に関心が高いということと、公務、県庁ですとかそういったところに対する信用を確保していくという観点でもって公表を検討しておったところでございますけれども、当時の局面で、もし仮に公表してしまいますと、内部の公益通報とはいえども、私どもの調査も結局のところは組織内での調査が制度上基本でございますので、そうしたことに対して非常にご批判というか、お叱りというか、そういうことを受ける可能性というものも、当時、報道の状況なんかも日々動いておって、非常にその可能性が高まっているのではないかというふうに考えたところでございます。
原則に立ち返って考えますと、この結果というものは公表しないというのが基本的な考え方でございますので、原則的な考え方に戻したといいますか、そもそもこの制度自体が、公正な県民に信頼される県政を推進するという制度の目的がありますので、その目的に照らした結果、今そのタイミングで公表するということは適切ではないのではないかというふうに考えて、ちょっと考え方を修正したというところでございます。
○委員長 奥谷謙一
そろそろまとめてください。
○増山誠委員
その県民からのご意見というのは、その2日間の間に出たわけではなくて、公表を決めたときにもあったわけですよね。なので、何かきっかけがないと変わらない中で、いまいち釈然としない部分があります。厳密に問いただすことはしませんけれども、じゃあ公に説明に行った以外の部分で、それぞれがそれぞれの議員さんとお話しする中で、もしかしたら稲木、当時部長が関知していない意見の集約等が、意見の反応等があった可能性というのはあり得るんですかね。
○証人 稲木宏光
私は、私の関与していないところまではちょっと分かりません。
○増山誠委員
分かりました。ありがとうございます。
○委員長 奥谷謙一
それでは、公明党、伊藤委員。
○伊藤勝正委員
今日はありがとうございます。
では、端的にお伺いします。まず、優勝パレードの寄附金についてです。優勝パレードまで、また、終わってからもそうなんですけど、寄附金大幅に不足しているということで大変ご苦労されたというふうに聞いているんですが、それはご存知でしたか。
○証人 稲木宏光
いわゆる庁内のうわさのような形で、そうした状況になったといいますか、なっているということは聞いたことはございます。ただ、パレード自体は県費を入れないということで制度設計がなされていましたので、職務上は私は関わっておりませんので、職務上知っていたということではないというものでございます。
○伊藤勝正委員
はい、分かりました。
そんな中で、補助金の話に移ります。1億円から4億円の増額の話、先ほどから出てますけれども、額の変更等はよくあることだって先ほどもご証言されていますけども、4倍増なんですけども、4倍増というのもよくあることなんですか。
○証人 稲木宏光
私も、すみません、まだ県に来てそこまで、2年目かそこらでしたので、これまでの経験でどうだったかと言われるとなかなかお答えしづらいですけれども、額が動くこと自体はやはり珍しいことではないというものでございます。
○伊藤勝正委員
はい、分かりました。ただ、そのタイミングですね、時期的にちょっとこれはまずいんじゃないかというような違和感というか、懸念されるようなことというのはお感じになられたことはありますか。
○証人 稲木宏光
少なくとも当時は、パレード云々と全く結びつける前提知識というかそういうものがなかったものですので、そういう認識というのはなかったです。
○伊藤勝正委員
はい、分かりました。
これ、過日の金融機関の証言から、11月16日に事業再設計を財政課から指示をされているんですが、その背景とか理由というのは把握されているんでしょうか。
○証人 稲木宏光
後から報告を受けたといいますか、パレード云々の形でこうした問題といいますか、そういうものが出てきて以降、事実関係を精査する中でこういったことだったというのは報告を受けましたけれども。副知事のほうから、前年度の予算額が8億円だったということで、急速に1億円まで急激に減らすのではなくて、もう少しソフトランディングをさせることを検討するようにという指示がその時点であったということは、その際聞いたというものでございます。
○伊藤勝正委員
その説明を聞かれてどう感想をお持ちですか。
○証人 稲木宏光
その指示自体は別段、趣旨というか、そういうもの自体はそうおかしなものではないのかなというふうには思いますけれども。そういうふうに思います。
○越田浩矢委員
公益通報に関してお伺いいたします。
2020年に公益通報者保護法が改正されております。奥山教授、山口弁護士からも参考人としてお話を伺いました。この改正の中で大きい点として、法定指針というのが定められて、公益通報の対応業務の従事者を指定することだとか、対応体制の整備義務、また、不利益な取扱の防止に関する措置、運用を適切にすることの義務ということで、追加で公益通報者保護法の法定指針の中で定められております。
兵庫県の公益通報者保護の体制として、この2020年の法改正、2022年から施行されていますけれども、この体制というのをちゃんと取られていたと、管轄する部長としてはそういう認識はございましたでしょうか。
○証人 稲木宏光
すみません、財務部の担当としては、あくまで職員からの内部通報の担当という所管でございますので、外部通報に対する体制云々というのは、所管上は少なくともまだ財務部の範疇内ではございませんので、私の口からはちょっとお答えは差し控えさせてください。
○越田浩矢委員
ごめんなさい、私は、外部、内部は分けずに公益通報ということでお伺いをしたんですけれども。では、兵庫県の体制としては、内部通報と外部通報は所管が違うというご認識ということですか。
○証人 稲木宏光
内部の公益通報については財務部が所管をしておるという認識です。
○越田浩矢委員
外部の所管はどこですか。
○証人 稲木宏光
私はちょっと存じません。
○越田浩矢委員
そうなると、この、すみません、公益通報者保護法の法定指針の趣旨で対応業務従事者というのは、財務部の中にある県政改革課の課長とかではないということですか。
○証人 稲木宏光
明確にそういう所管にはなっていないと思います。
○越田浩矢委員
だから、実質は指定していない、要は、法律で定められている指定がなされていないということでしょうか。
○証人 稲木宏光
すみません、私は少なくともそれは認識しておりません。ただ、実態、指定云々かんぬんになりますと、組織上の話になりますので、私の所管からは外れますので、すみません、そこは実際の指定があったのかどうなのかということはお答えできません。
○越田浩矢委員
業務分掌上、内部通報のみを県政改革課が担当するということが明確に定められていて、外部通報に関しては財務部としては知らないということ。
○証人 稲木宏光
そういう理解です。
○越田浩矢委員
そういうことですね。分かりました。じゃあ、それはそれとして理解しますが、内部通報を所管している部署として、今回の文書問題、3月27日に知事が会見をして、通報内容についてうそ八百だということを言って、さらにもう外部通報として一切取り扱わないという対応をしておりますけれども、そういう対応をしていることに関して、内部通報を所管している部長としては、その県の対応について意見を申し述べたり、おかしいんじゃないかとか、何らかの指摘をしたということはないんでしょうか。
○証人 稲木宏光
私は、少なくとも指摘や意見はしておりません。
○越田浩矢委員
県政改革課長とかも。
○証人 稲木宏光
していないと思います。
○越田浩矢委員
特にしていないという感じですね。分かりました。
これですね、県として、今回、山口弁護士、奥山教授から法改正も含めて、兵庫県の外部通報に対する取扱が違法状態ではないかというご指摘があります。この件も齋藤知事がお越しになったときに、法改正を踏まえてちゃんと正しい対応が取れているのかという質問の中で、ちょっと法改正のことは詳しく分からないので、しっかり調べた上で、必要であれば文書で回答しますという答弁がございましたけれども、その辺の答弁をする部署は財務部なのかどうなのかというところも含めてちょっと分からないところがあるんですが、過去、総務常任委員会では、原県政改革課長が答弁して、今のところまだまとまっていませんという答弁を常任委員会ではされておりますけれども、その後、法改正の趣旨に沿って指摘を受けることに対して、県の公益通報に対する見解は違反ではないというふうに述べられているんですけれども、それは変わりないのか。もっと言うと、奥山教授、山口弁護士が指摘したことに対してどのように反論されるかというところを答弁いただけますでしょうか。
○証人 稲木宏光
知事が、必要であれば文書で反論するというような答弁をされ、委員会で発言されたことは承知しています。ただ、反論文書の作成等について、特段私どもは指示を受けている立場ではございませんので、ちょっとどのような準備状況かということはお答えが難しいと思います。お答えできません。
○越田浩矢委員
それは、だから公益通報に関しては、公益通報者保護法を守るという県の立場ではないということですね、財務部、県政改革課というのは。
○証人 稲木宏光
当然、公務員ですので、法律を尊重して適切にやるという事務を一般的に持っているというのは事実でございます。ただ、反論文書云々かんぬんというところについて、作成の指示を受けている状況ではございませんので、私どもとしては今はそういうものは、少なくとも私が財務部を離れました段階ではつくっている状況ではございませんでした。
○委員長 奥谷謙一
そろそろまとめてください。
○越田浩矢委員
少なくとも公益通報を担当している部署であることは間違いないわけでありまして、にもかかわらず、一番これが今回の文書問題の中の大きな争点の一つである公益通報者保護法に違反しているのかどうか、最終的な結論は当然裁判とかじゃないと結論は出ないものだとは思いますが、そういう疑いがあるという状況の中で、一応、8月の会見の中で知事は一通り説明をされておりますけれども、その説明を受けても専門家の方々から、違法状態だというご指摘もあります。
法改正を踏まえたこういう体制整備も、今、内部通報、外部通報で分かれていて、外部のことは分からないというような答弁で、そんなことでいいんだろうかという体制に今あるなというふうに認識させていただきましたけれども、にもかかわらず、公益通報を担当している部署の部長としての立場だった方が見解を述べられないということなんでしょうか。
○証人 稲木宏光
今、当局から委託している第三者委員会においても、法的な対応についてどうだったのかというところをご審議いただくというふうに聞いておりまして、そうしたことも踏まえる必要があるというふうには思っております。
○越田浩矢委員
それはどこかのタイミングで、こうですということを県の立場として何らかの公表をされるということがあるんでしょうか。
○証人 稲木宏光
決まっている事実はございません。
○越田浩矢委員
そこは、そうやって審議していただいて、確認をいただいているんであれば、しっかりと公表していただきたいということだけ申し添えておきます。
○委員長 奥谷謙一
それでは、県民連合、上野委員。
○上野英一委員
まず、補助金の増額についてですが、3億円増額されました。原資ですね、国の交付金ですが、これは国の配分が増額されたものか、それとも全体の中での再配分なのか、どっちですか。
○証人 稲木宏光
国の交付金が増額されたということはなかったと記憶しています。ただ、全て使い切って、どういうふうに使うということが全部決まっている額ではございませんでしたので、何かほかのものに使おうとしていたものを削り取ってここに移したということでもございません。
○上野英一委員
はい、分かりました。しかし当初、各課、部局からそれなりに根拠を持った、それに相当する額が出とったと思うんですが、そうすれば、やはりほかに重要な事業があった3億円がこちらに振り分けられたということになるんではないかなというふうに思います。
次に、公益通報担当部署としてお伺いします。富山議員、増山議員の質問を更に突っ込んで質問をさせてもらいます。7月20日の朝日新聞では、県の公益通報担当部署は、七つの疑惑のうち一部について是正措置を講じるよう県側に求める調査結果を取りまとめたことが関係者の取材で分かったと報じています。
また、ある弁護士は、県の担当部署は公益通報委員会の意見を聞いて、パワハラや贈答品受領等の疑惑があったとの事実認定を行わず、再発防止などの是正措置を講じる等の内容であったと述べ、それが公表されていれば、百条委員会の設置は必要でなかったとまで言い切っています。
また、M議員は、財務部のヒアリングを行った後で、奥谷委員長と岸口副委員長に説明があった2日後に財務部は公表をやめたと。誰か説明を受けた議員が公表を止めたというふうに投稿しておりますが、これは非常に選挙にも影響した内容になると思うので、ここまでの事実経過を部長として教えてください。
○証人 稲木宏光
まず、報道云々ですけれども、財務部から報道機関に対して情報提供は行っていませんので、なぜ報道に至ったのかというのは把握しておりません。
事実経過という意味で言いますと、7月の上旬までの段階で、先ほど来答弁申し上げておる理由で、公表しないというのが原則ではございますけれども、要綱上、是正措置等の対応を行ったもののうち、県民に信頼される県政を推進する上で大きな影響があるもの等、重要なものについては公表ができるという旨の規定がございますので、この規定も踏まえまして、公表を検討していたということは事実でございます。
その後、7月の中旬頃だったと思いますけれども、先ほどご答弁申し上げたとおり、あくまで重要事案を公表する際には、一般論として、公務の円滑な推進という観点でも、様々な各方面にご報告をするということは当然でございますので、そういった一環でご報告をさせていただいておりました。
ただ、先ほど来答弁しておりますとおり、周辺の報道等による大変私どもに対する批判等も厳しい状況である中で、再度、もう一度検討した結果、県への信頼が揺らいでおるという中で公表すること自体が、本来やらない公表までして、何らかの意図があるんじゃないかとかそういったご批判をいただく懸念すらございましたので、そういったことを総合的に踏まえまして、内部的に検討いたしまして、元来の制度趣旨に立ち返って方針を変更するに至ったというものでございます。
○上野英一委員
そもそもパワハラや贈答品については、刑事事件等に関係しなければ公益通報として扱わないものですね、一般的には。その点において財務部の取りまとめ内容は、権限外のことに対して踏み込みすぎであり、非常に誤解を生む内容というふうに私は考えます。公表をやめたことは賢明な判断だと思いますが、情報が漏れたことにより混乱をもたらした責任は非常に重いというふうに思います。弁護士の動画を見れば、一般県民は百条委員会や議会が意図的に齋藤知事を追及しているというふうに思われるというふうに思います。それだけに、今回の情報管理いうことについてどういうふうにお考えですか。
○証人 稲木宏光
私どもは、少なくとも報道機関に対して情報提供は行っておりませんけれども、なぜ報道に至ったかということはよく分かりませんが、結果的にこうした形で漏えいといいますか、そういうのに近いような状況になったということについては、大変申し訳なく思っております。
○上野英一委員
先ほども言いましたけども、いわゆる権限外のところまで踏み込んだ、いわゆる取りまとめになっとったんではないかなというふうに思うんですが、その点についてどうお考えですか。
○証人 稲木宏光
公益通報者保護法上は法律の別表に掲げられている物事がございまして、それの対象になるかどうかというところが対象でございますが、県の公益通報制度につきましては、要綱に基づいて行っておりまして、少し範疇が広いといいますか。ちょっとすみません、弁護士と相談させてください。
○委員長 奥谷謙一
はい、どうぞ。
上野委員、時間が経過していますので、そろそろまとめてください。
○証人 稲木宏光
県の要綱の定義の第2条第3項で、通報対象事実が法令違反の事実に加えて、職務上の義務違反の事実、それから、それらに準ずるものとして、県政を推進するに当たり県民の信頼を損なうおそれのある事実というものも掲げられていますので、一般的に言いまして、パワハラですとかそういったものも、この要綱上は少なくとも対象になるということでございますので、私どもがその範疇を広げたとかそういうことはございません。
○委員長 奥谷謙一
そろそろまとめてください。
○上野英一委員
まさしく百条委員会なり、第三者機関で検討すべき課題であって、県政推進上、支障が出るというその部分では理解はするんですが、広く取ったら、やっぱりちょっと踏み込み過ぎかなというふうに思いますので、結果的に公表をやめられたことは賢明な判断だというふうに思います。以上です。
○委員長 奥谷謙一
次、共産党、庄本委員。
○庄本えつこ委員
それでは、皆さんも質問している中身と思うんですけど、補助金の増額を財務部として決裁、結局したわけですけど、部長としてそれについてどういう判断をされたのかお答えください。
○証人 稲木宏光
私としては、要求がございまして、副知事から増額をするようにという指示があったのと、知事から、額を切り上げるようにという指示があったということで、それに従ったといいますか、そういう認識でございます。
○庄本えつこ委員
1億円も根拠があり、3億7,500万円、それはもう根拠もありということだと思うんですけど、4億円にまるめられたということの部長としての判断というのは、副知事、知事からの指示があったということに従ったということでいいですか。
○証人 稲木宏光
はい。なお、4億円についても一定の根拠は、3.7億円のときと4億円のときも根拠自体はございます。
○庄本えつこ委員
それでは、公益通報のほうに行かせていただきます。内部通報を所管していますけれども、私たちが奥山教授や山口弁護士から、それから消費者庁の回答も含めて認識していることについては、4月4日が県民局長から内部告発というか、公益通報をして、それを受理したということになっているんですけど、私たちが勉強した中身としては、まず外部通報としては3月12日、警察や報道機関や県会議員に送ったことで外部通報に当たると。
3月27日の人事異動のときに、まず、自分が告発した中身についてちょっと精査してからやってくれということを言った時点で、本来だったら内部通報になるということなんですけれども、しかし人事課が告発者探しを行って、処分をしているんですけれども、本来だったら公益通報者保護法に則った対応をしなくてはならないと思っているんですけど、内部通報を所管している財務部と、それから懲戒処分とかそういうことをしっかり調査していかなければならない人事課と、別の機関がそれぞれに調査をしているということに対して、しかも人事課が調査をしているということについて、公益通報としてやっているんだということで、人事課に対して、所管する課としてちょっと待たないかということは言わなかったんでしょうか。
○証人 稲木宏光
人事課に対してはそういった、私どもが人事課の行う調査の適否ですとかそういったものを指導助言する立場にはございませんので、人事課に対して止めるとかそういうことはやっておりません。
○庄本えつこ委員
いや、どういう処分をするかという中身ではなく、やっぱり公益通報されたということで、そこをきちんとしてから人事課も動くべきじゃないかというふうな考えはなかったということですね、そのときに。
○証人 稲木宏光
少なくともそういうことを人事課には私は言っていません。
○委員長 奥谷謙一
そろそろまとめてください。
○庄本えつこ委員
公益通報者保護法の観点、それから消費者庁の回答からの観点からも、公益通報として受け取ってきちんと調査が進む前に、人事課が調査をし処分したということ自体が、それぞれ別の所管とはいえ、一人の人間に対してのことなので、それは兵庫県としては間違ったやり方だという私は認識しておりますが、問題であるというふうに認識しておりますけれども、現時点での稲木さんの考え方はいかがですか。正しかったということですか。
○証人 稲木宏光
私は、少なくとも内部通報の所管の担当部長だったということでございまして、窓口に来た通報については適切に処理はしたものというふうには考えています。
○丸尾まき委員
ちょっと法律確認してきたらよかったんですが、内部公益通報の窓口に告発文書が出されたと。それは全てが誹謗中傷文とは判断しなかったということでよろしいんでしょうか。
○証人 稲木宏光
はい。外形的に一定の具体性のある通報ですので、それがどういう意図云々というよりかは、原則受理をするというのが、先ほどご答弁申し上げたとおり原則ですので、そうした対応をしていったということでございます。
○丸尾まき委員
あと、理事はパワハラに関するアンケートを出していただいたんですかね。
○証人 稲木宏光
パワハラのアンケートですか。
○丸尾まき委員
はい。
○証人 稲木宏光
それは、すみません、ちょっとお答えを差し控えさせていただきます。
○丸尾まき委員
どうしましょう、ちょっとそのことを聞きたいんですが、一旦聞きますね。判断はお任せします。
令和5年12月12日、知事と兵庫県連合自治会役員との懇談会、知事の座席の卓上名札の置き方が雑だった。パソコンケーブルにかかり、卓上名札自体が斜めに置かれていた。知事から、私の卓上名札の置き方が適切ではない、こういうのは部長や課長が率先して気付いていて、直すべき。君も総務省で大臣出席のロジをすることが今後あるだろうが、大臣の卓上名札がこのような置き方では許されない。外部の人がいる前での職員の叱責は適切なものではなかったというように書かれていますが、これはお答えはできないんですか、どんな状況だったかっていうことは。
○証人 稲木宏光
ちょっと私は、すみません、認識がないです。
○丸尾まき委員
はい。もう1点、令和5年10月頃、地域づくり懇話会、知事が養鶏場の悪臭問題で、こんな話を今聞かされるのかと激怒、〇〇が、そうですねと答えると、そうですよじゃないだろうと机をたたいて罵倒した。私に対するものと同じぐらい強い勢いで県幹部職員に指導叱責、適切ではなかったと書かれているんですが、これもご存知はないということですね。
○証人 稲木宏光
地域づくり懇話会の、私は、財務部は直接担当ではございませんので。
○丸尾まき委員
じゃあ別の方なんですかね、ごめんなさいね。
それと優勝パレードの件です。ちょっと若干議論出ましたが、理事は、1億円から4億円への補助金増額についてということで、ここは特に異論を挟まなかった、挟む余地はなかったということですかね。
○証人 稲木宏光
はい。挟む余地といいますか、査定で3億7,500万円という額がきていますので、それについて私が査定の場で意見を申し上げることができたかという可能性で言えばございますけれども、実際は申し上げておりません。
○丸尾まき委員
もう一点、片山副知事からパレードの寄附金を集めるために補助金を増額したいというような話は内部ではありませんでしたか。
○証人 稲木宏光
それは聞いたことはありません。
○委員長 奥谷謙一
それでは、お時間経過しているんですが、最後、松本委員。
○松本裕一委員
1点だけ、整理と確認ですけども、ちょっと話途中でぽわんとなったので確認したいんですけども、いわゆる内部通報の公表、開示の問題ですけども、これ調査の内容ではなくて、是正措置が行われるものについてのみということでよろしいですね。
○証人 稲木宏光
基本的にはそういうものでございます。
○松本裕一委員
基本的にというのは。
○証人 稲木宏光
是正措置の中身が基本でございます。その上で、是正措置だけ書いても何のことやら分からないので、それを知るに最低限の情報を様々なプライバシー等に配慮した上でということで検討しております。
○松本裕一委員
是正措置が行われないものについては一切公表されないということですね。
○証人 稲木宏光
それはございません。
○松本裕一委員
はい、結構です。
○委員長 奥谷謙一
それでは、稲木証人におかれましては、本日はお忙しい中、ご出席いただきましてありがとうございました。ご退室いただいて結構でございます。
○証人 稲木宏光
どうもありがとうございました。
(証人退室)
閉会(午後3時10分)